No.003/KICHIZOのバッグ
吉田カバン創業者の三男で、長年デザイン部門を統括してきた、ニューヨーク・デザイナーズ・コレクティブに選ばれるなど日本を代表する鞄デザイナーである吉田克幸氏と、映画「ホノカアボーイ」の原作者としても知られる息子の玲雄氏が、「本当にやりたいことだけをやる」という思いから生まれた「Porter Classic」を、心から応援しているヤマダなのですが、先日、克幸氏の甥の吉田晃務氏がチーフデザイナーを勤めている新たなブランド、「KICHIZO」の展示会にお邪魔してきました。「KICHIZO」のブランド名は、創業者である吉田吉蔵氏の名前に由来し、そこにこそ彼らのカバン作りへの真摯な姿勢と、原点回帰への強い意志が感じられます。

いやいや、全て見せられないのは大変残念で、展示されているどれもが素晴らしかったのですが、僕が悩んだ挙句、注文させて頂いたのが、この上質な黒のコットンキャンパス地と、牛革の持ち手とベルトのコンビネーションのボストンバッグです。まずその鞄自体の軽さに驚き、そしてハート型に象られたベルトホールなど、ちょっとした遊び心に親しみを覚え、敢えて表裏を逆にすることで、ステッチの美しさを表現した持ち手のデザインに魅せられ、オーガニックコットン綿が付属されたそのコンセプトに感心させられ、最後にベーシックで落ち着いた鞄自体の佇まいに心を奪われる。正にぐうの音も出ない程、コンセプト、デザイン、素材、仕上、機能、そして作り手の強い想いが込められた、モノ全体としてもディティールを取っても非の打ち所の無い逸品だと思います。ホント、久々に素晴らしいモノに出会ったという思いです。5月頃からお店でも販売されるそうです。
