昨日、横浜F・マリノスの中村俊輔が今季初ゴールを決めた。


今度の6月で34歳、まだ老け込む齢じゃない。


そしてもうすぐ、シュンスケのいないW杯最終予選が始まる。

「いない」と決め付けてはいけないが、たぶん「いない」。


シュンスケのいないニッポンがW杯最終予選に挑むのは、悲願の初出場を目指して戦った、あのフランスW杯のとき以来となる。


そうか、15年ぶりになるのか。

シュンスケのいないW杯最終予選は。














「天才レフティー 中村俊輔」中村俊輔担当記者グループ著(ラインブックス)


昨日、このブログの読者に絡まれた。

ちっとも更新されないじゃないか、と。


ごもっともである。

返す言葉が見当たらない。


彼が酔っ払っていたことを差し引いても、酔っ払いの彼が素面の僕に絡んできたという一方的な状況を考慮しても、やはり僕は分が悪い。

毎日、彼のクリックを、その献身的な人差し指の働きを(ケータイだと親指か?)無駄にさせているのは僕だから。


日々、それなりに忙しいのは事実だが、かといってブログを更新する時間もないのかと問われると、実際はそうでもない。

そう、一言でいえば怠慢である。


なので、とりあえず更新してみる。


とりあえず。


今日のところは。














「巨魁」清武英利著(WAC)


少年が語る。


桜が咲く頃になると、スポーツ新聞にかならず「長嶋は桜なり」という言葉が載ります。

でも、長嶋は桜ではありません。

桜は散りますが、長嶋は散りません。


少年が語る。


観客は長嶋を見ています。

長嶋は前からうしろから右斜めから左斜めから見られています。

長嶋は見られているのです。

長嶋は見られていなければ長嶋ではありません。

僕も長嶋を見ています。

瞬きもせずに長嶋を見ています。


少年が語る。


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「長嶋少年」ねじめ正一著(文藝春秋)


この本が出版されたのは、もう9年前になるのか。


帯には王貞治さんのコメントが。

「石田さんほど野球が好きな人を僕は知らない」

野球好きにとって、これに優る賛辞があろうか。


近々、どこかで野球を語る予定がある方には、その前に、是非読んでいただきたいコラム集。

野球愛に満ち満ちた56編。


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「こんなプロ野球が見たい」石田雄太著(学陽書房)


さすが「群像」だな、と思う。

「群像」とは戦後間もなく創刊された文芸誌で、講談社で最も歴史ある雑誌の名である。


インターネットで「群像」の公式サイトを覗いてみた。


<最先端にして極北を恐れず!>

<いかなる傾向文学にも偏しない、常にひろき視野に立つ>


なんという立派な志か。


その「群像」に伊坂幸太郎さんが小説を書くと、こうなる。

「PK」「超人」「密使」の未来三部作。


世界観にしてやられる。


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「PK」伊坂幸太郎著(講談社)


通算2314安打、「ミスターオリオンズ」死去。


榎本喜八さんが亡くなったのは2月14日。

訃報が我々野球ファンの元に届いたのは、その約2週間後のことだった。


昭和を代表するバッターを3人挙げてほしいといえば、ある者は「川上哲治、大下弘、榎本喜八」と答え、またある者は「王貞治、長嶋茂雄、榎本喜八」と答える。

すなわち榎本喜八抜きに昭和のバッターを語ることはできない、そういうことか。


鮮やかな黄色の装丁の一冊は、「神の域に行った」伝説の打者の真実。


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「打撃の神様 榎本喜八伝」松井浩著(講談社)


「馬は死ぬほど自分たちのために走ってくれる……、これ以上、頑張れなんて言えない……」


せつなくて、あたたかい、馬と人のおはなし。

読むと、きっと競馬が好きになります。


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「馬と人、真実の物語」大塚美奈著(アールズ出版)


昨日、競馬の阪神大賞典で、現役最強の呼び声高い三冠馬、オルフェーブルが敗れた。


しかも、それが普通の負け方ではなかった。


2周目の3コーナーで馬群から離れ、外ラチに向かって走り出す不可解な迷走。

一時は勝手にペースダウンして競走をやめかけ、場内は騒然となった。


レース後、騎乗した池添謙一騎手には、聞くに耐えない罵声が浴びせられたという。


それも仕事のうちといってしまえばそれまでだが、かつて記憶にないほどその存在がクローズアップされたレースがこれとは、騎手とはなんとも因果な商売である。


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「騎手という稼業 勝負と仁義のはざまで」小林常浩著(アールズ出版)


いかん、どうしても更新が滞る。


後回しにすると必ずこういうことになるから、優先順位を下げないようずっと心掛けてきたのだが、それでこの有様だ。

既読の未紹介本はまだ山ほどあるというのに、新刊購入のペースにすら追いついていない。

これでは、ここを訪れてくださっている方々に合わせる顔がない。

そもそも、顔を合わせる機会はまずないのだが…。


がんばれ、明日の自分。


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「虎の007 スコアラー室から見た阪神タイガースの戦略」三宅博著(角川マガジンズ)


「3+2はなんぼだ?おれに言わせりゃあ、6という答もあるんだ。いいか、プラスの+がな、ちょっと傾くと×にも見える。するとどうだ、サンニが6だ」


この本で紹介されている、故・根本陸夫さんの言葉である。


常識だけにとらわれるな、という教え。


「常識ってやつだけを当てにして自分流の工夫がないやつは抜け殻になるぞ」


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「プロ野球血風録」坂井保之著(新潮社)


ここ数年、「持っている」という表現が、わりと頻繁に使われるようになった。

野球の斎藤佑樹投手しかり、サッカーの本田圭佑選手しかり。


そういった意味では、岡田武史監督は間違いなく「持っている」人である。

なんといっても、サッカー日本代表をはじめてワールドカップに導いた人物であり、アドバンテージのある自国開催以外の大会で、はじめて決勝トーナメントに導いた指揮官なのだ。


だが。


「持っている」人が、必ずしもヒーローであるとは限らない。


あんなに「持っている」のに、岡田監督がヒーロー扱いされたことってあっただろうか。


ま、それはそれでいいのか。

指導者なんだから。


その岡田監督と、将棋棋士・羽生善治さんの対談。

勝負勘の言語化という点において、実に興味深い一冊である。


特に羽生さんの言葉が新鮮。


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「勝負哲学」岡田武史・羽生善治著(サンマーク出版)


「たしかシャーリー・マクレーンだったと思いますが、何度もアカデミー賞の候補になって、最後にもらった時に『私がもらって当然だと思う』って言ってたそうですが、まぁだいたいそういう感じです」


そう語ったのは、芥川賞を受賞した田中慎弥さんである。


田中さんの作品がはじめて芥川賞候補となったのは2007年、「図書準備室」で。

2009年、「神様のいない日本シリーズ」で2度目の候補に。

2011年、「第三紀層の魚」で3度目の候補に。

そして2012年、「共食い」でついに受賞、ことわざをひとつ上回る”4度目の正直”だった。


芥川賞候補作とはほぼ無縁の本棚にも、実は一冊だけある。


書店をぶらついていた本棚の主は、本能的にその本を手に取った。

引っ掛かったのは、”日本シリーズ”の単語ひとつである。

それは、もはや”癖”といってもいい。


数年が経ったある日、テレビで芥川賞受賞作家のインタビューを観ていて、ふと記憶が甦る。

どこかで見覚えのある名前だ。

本棚を眺めてみた。

あった、”日本シリーズ”の作家だ。


はじめて見た顔なのに、少し懐かしい、なんともいえない不思議な感覚だった。

そしてテレビの向こうのその人は、なんともいえない不思議な人だった。


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「神様のいない日本シリーズ」田中慎弥著(文藝春秋)


伝説のK-1戦士、マイク・ベルナルドが亡くなった。

自ら命を絶ったという。


解せない。




「見事な死」という本がある。

著名人48人の最期を描いたオムニバスである。

スポーツ界からもジャイアント馬場、貴ノ花利彰、仰木彬、村山実といった人々の、いわゆる”死にざま”が描かれている。


“死にざま”こそが、”生きざま”なのだと思う。


だから、生きるのだ。


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「見事な死」文藝春秋編(文春文庫)


今日、本棚からこの本を取り出したのは、何となく。


本当に、何となく。


「マネー・ボール」の著者でもあるマイケル・ルイス氏の作品。


「もし、なんでも自由に書いていいと言われたら何を書く?」

ある雑誌編集者にそう問われたベストセラー作家が、実際に書いたのがこれ。


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「コーチ」マイケル・ルイス著/中山宥訳(ランダムハウス講談社)


シリアに敗れた。

首位陥落である。

サッカーのロンドン五輪アジア地区最終予選のことだ。


「最終予選」というやつの、なんと厄介なことか。


日本人は「最終予選」が大嫌いで、そしてきっと大好きだ。


そんな今夜紹介するのは、まさしく「最終予選」にフォーカスした一冊。

オリンピックではなくワールドカップ、五輪ではなくW杯だけど。


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「アジア最終予選 サッカー日本代表2006ワールドカップへの戦い」大住良之著(双葉社)