ニューヨークは桜が満開でした。久しぶりにセントラルパークをぶらぶらと散歩しながら、’80年代、90年代、ここに通っていた頃を思いいだしました。当時はキース・へリングやバスキア、ナム・ジュン・パイクらアートの街ソーホーを作ったフルクサスのメンバーも元気でしたし、僕も眠ることを忘れるほど、この街を駆け巡っていました。
というわけで、当時と変わらぬままの友人、今は巨匠のインゴ・ギュンターを誘い出して、若い頃を思い出しながらニューヨークなステーキを食べに行きました。オーダーしたのは、もちろんTボーンステーキ、ワインはカリフォルニアです。これが、、、、、、、超美味!!
霜降りも良いけど、やっぱり、赤身の迫力が僕は好きです。夜が更けるまでの楽しいディナーでした。

セントラルパークの花見

インゴはいつもダンディです。

アメリカの肉はすごみさえあります(@_@;)
「クリフ」展の成功を祝して、グルメな千住博夫妻と「アイアンシェフ」で有名な「もりもと」に祝杯をあげに行きました。
ちょうどニューヨークに到着した東京芸大準教授布施英利さんも合流して、とってもニューヨークな和食を体験しました。
「クリフ」は和紙の素材感と表面の表現が見事に調和して、絵画というものの根本的な構造を考え直させるものですが、それはちょうど日本人の料理についての考え方とも似ているな、とも思いました。70年代にフランスのクロード・ヴィアラが「シューポール・シュールファス」という運動で提唱したように、素材が浮かび上がらせる表面、表面があぶりだす素材の本質。絵画は根本的に画像とは違うということを「クリフ」は改めてわからせてくれました。近い将来日本でぜひ公開してもらいたいものです。

斬新な「もりもと」の店内。

このトロが最高でした。

またまた記念撮影(^'^)
今回のニューヨーク行きの目的は千住博さんの新作展を見るためだった。本人が「ウォーターフォール」以来のときめきを感じて制作したという新作シリーズを、「ウォーターフォール」誕生に立ち会った私としては見ないわけにはいかない。題して、「クリフ」。いい名前である。「滝」との連想も感じさせるし、精神的な響きが伝わってくる。100年前、岡倉天心が異国の地で「WAY」という言葉に風景と光と哲学を見たことを思い返させるようなきらめきに満ちている。
そして、午前中の美しい日の光の中で見た「クリフ」.は……………………傑作だった。
純粋にそう思わせる厳しさと優しさを併せ持つ威厳に溢れていた。
ここで無駄な評論はよそう。このブログを見た人たちにただその誕生の瞬間を分かち合っていただきたい。

千住博「クリフ」展



千住夫妻とアトリエのダイニングで

光に満ちたアトリエ

スタッフの皆さんと千住夫妻
今年も卒業のシーズンがやってきました。23日は富山大学の卒業式。私のゼミ生も無事卒業していきました。
今年のゼミ生には「水辺の映像祭」や「金屋町楽市」、「描きたいことがあります展」、はたまたローマの「ラ・ルーチェ展」などなど本当に大変なゼミ生活を送らせてしまいました。しかし、立派にやり遂げたことに心から感謝と拍手を送りたいと思います。この二人なら社会でも立派に活躍してくれることと思いますが、、いつかまた仕事の現場をともにしたい、と思います。彼女たちはどうかわかりませんが?(^’^)
とにかく、おめでとう!

万波君と岡部君。岡部君は首席で卒業しました。とても優秀な二人でした。
さて、卒業式を後にして、24日にはコーディネータを務める博多聖福寺でのまちづくりセミナーZEN塾を開催しました。
今回のゲストは東京藝術大学学長宮田亮平氏と陶芸家の14代今泉今右衛門氏という豪華な顔ぶれでした。
当日はとても寒かったのですが、宮田氏のいつも変わらぬ話術の巧みさと心のパワー、今右衛門氏の製作への熱い気持ちでみんなとっても暖かくなりました。
夜の打ち上げでは陶芸界一の酒豪今右衛門氏に引っ張られて、ついつい飲みすぎて気づいたら、もう深夜。
「やばい!!!!明日はニューヨークだ!!」
と焦ったのも後の祭り。睡眠不足と二日酔いのまま飛行機に飛び乗り、成田経由で、ニューヨークに旅立ちました。
25日に出て、着いても25日。当たり前ですが、日曜日の静かなニューヨークで故郷に帰ったみたいな気分でいます。
ブランチを食べながら、この街で行った数々の展覧会やイベントのことを思い出してしまいました。

いつもながら宮田先生のお話は聞きほれます。

昔のパンナムビル。昔はここも仕事の現場でした。

いつもながらのニューヨークブランチ。また太るかなぁ(+_+)
3月18日は前日の川上元美さんに続いて、アーチストの森村泰昌さん。
超豪華な顔触れです。
学生たちとのトークも交えた講演から、熱心な講評、さらには夜の懇親会+2次会まで、本当に一生懸命付き合ってくださいました。
学生たちも卒業前の貴重な時間を有意義に過ごせて、とても幸せそうでした。
次の日も、高岡の寿司屋にご一緒して久しぶりにゆっくり話しこみましたが、9月には高岡市美術館で展覧会も開かれます。
また夜が楽しみです。

おひさしぶりです

講評中
3月11日、朝は素晴らしく晴れて立山が美しかったのに、ちょうど黙祷の時間頃に雪が降り始めました。
涙雨ならぬ、涙雪でしょうか。
被災地では復興が遅々として進まないのに、一方で震災バブルという現象も起きているそうです。
消費税よりも、この遅れで内閣は総辞職すべきではないでしょうか?
当時の官房長官が経産大臣をしてていいのでしょうか?
政治に無頓着な日本人をそろそろ卒業しましょう。
今日の卒展のゲストはシーラカンスの建築家工藤和美さん。3年ぶりにお会いしました。
最近設計された金沢の図書館がとても素晴らしく、一日中いたくなるような心やさしい建築です。
みんなでイーハトーブの話をしました。

ますますのご活躍を
いよいよ今年もわが富山大学芸術文化学部の卒業制作展がオープンしました。日本で唯一公立美術館の企画展で開催するという卒展も今年で3回目。委員長としては今年も色々なイベントで盛り上げます。
まずオープニングには新進気鋭のヴァイオリニスト渋谷優花さんに会場で演奏していただきながら、作品鑑賞というライヴパフォーマンス!素晴らしい演奏でした。打ち上げではちょっとワインを飲みすぎましたが、ピアノの中沖さんも酒豪でした!
今日からは超豪華ゲストを迎えての講演とライブの講評会。第一弾はCMディレクターの中島信也さん!カップヌードルから伊右衛門までの数々の作品を紹介しながらの軽妙な語り口に満員の観客も大満足。夜は学生たちとの懇親会まで付き合っていただきました。
明日は建築家の工藤和美さんをお招きします。
展覧会は25日まで高岡市立美術館で開催されています。ぜひ見に来てください!

美しくも迫力のあるライブでした(^'^)

中島さんとは久しぶりの再会でした!福岡で飲みに行くことになりました。
北京滞在中に久しぶりに画廊巡りをした。
中でも、Beijing Center for the ArtsとRed Gate galleryは活動がアクティヴで刺激的でした。
最近、若手の作品にはやはり伝統的な技術を用いたものが多いようです。
今年はちょっと変わった中国現代美術展でもやってみようかなぁ、と思っていると、
森山未来さんの「Tezuka」の公演に参加しに来たと言って少林寺のお坊さんから電話がかかってきました。中国との縁も長く続きそうです。

BCAの展示。3フロアを使った大がかりなもの。

BCA地下

BCA2f

Red gate。明代の建物です。大がかりな展示です。

若手の作家たちが紹介されてます。
今年2回目の中国行きは、厳冬の北京と登封少林寺に行ってきました。
両方ともとても寒くて、富山なんてものじゃなかったです。
でも、北京の三里屯にある隈研吾設計のオポジットホテルは素敵でした。
ヒノキのお風呂で癒されました。

オポジットホテルロビー

室内
来週、2月6日から10日の5日間、J-WAVEの「Lohas Talk」という番組に出演します。毎日10分間、20時40分から50分ころ放送されます。内容はホストの小黒一三さんとともに私の人生とフェルメール展とのかかわりについてお話ししたものですが、良く知った中だけにバーで飲んでいるような感じになってしまいました(^’^)
よかったら聞いてください。

六本木ヒルズのJ-WAVEスタジオで収録しました。

小黒さんとの楽しい会話でした。

福岡伸一さん、フェルメールセンターのヘルマン館長、ソトコトの小黒さんと。
1月20日に銀座フェルメールセンターで「フェルメール光の王国展」が始まりました。この展覧会は世界中に散らばる17世紀の巨匠ヨハネス・フェルメールの作品37点をデジタル復元ですべて見せよう、というもので、彼の故郷オランダのデルフトにあるフェルメールセンターから画像提供を受けて、日本の技術で復元したものです。
総合監修を務めている生物化学者福岡伸一氏のフェルメールに対する愛情と実現への熱意によって開催へとこぎつけたものですが、私も友人としてデジタル復元や時代考証における美術監修を担当しています。そして、音楽は久石譲さん、音声ガイドはなんと宮沢りえさんと小林薫さんが担当しています。りえちゃんと薫さんとも長いお付き合いなので楽しい仕事になりました。
フェルメールは長崎に出島ができたころに生まれました。彼の作品は透き通った青が特徴的ですが、その色は高価なアフガニスタン原産の宝石ラピスラズリから抽出されたウルトラマリンブルーで描かれています。そしてその意味は「海を越えてきた青」です。日本では出島を拠点にしたオランダの東インド会社。その船がアジアの石を運んで「真珠の耳飾りの少女」などの名作を完成させたとしたら、と考えただけで、長崎生まれの私にとっては胸躍る仕事でした。7月まで行われているので、ぜひ見てみてください。

展覧会場

青いターバンを巻いた少女もいますよ(^'^)

室内も再現されています
明けましておめでとうございます。
今年を良い年にするために皆さんと力をあわせていきたいと思っています。
新年早々、中国にやってきました。北京経由で少林寺まで、極寒の中を隈研吾さん、小黒一三さんと再び旅をしてきました。北京では隈さん設計の三里屯ヴィレッジを見学して、
邸州に飛び、車で少林寺に向かいました。途中、山間にできた少林寺をテーマにしたオペラ劇場が姿を現してみんなびっくり、すごいスケールでしかも8ヶ月間毎日上演と聞いて二度びっくりでした。
二度目の訪問ということで、釈方丈以下皆さん懐かしい友人のように迎えてくれて、心豊かな時間を過ごしました。
少林寺のお坊さんから整体で悪いところも治してもらったし、新たな気持ちで新しい年を始められそうです。
今年もよろしくお願いします。

山なみに融和した大劇場

とんでもないスケールです

世界遺産少林寺塔林

少林寺釈方丈と再会

少林寺拳法の先生と再会
今年もいよいよ最後になりました。
2011は日本にとってとても悲しい一年でしたが、個人的にも大切な人たちをなくした年でした。しかし、彼らの思いを受け継ぎ、そしてそれにたがわぬことをしている限り、見ていてくれる人や歴史がある、とつくづく感じた一年でした。ローマ法王とお会いした時、僕の中の400年は終わり、そして、帰国して東北の海を見ていた時、悲しみの向こうに何かが始まったような気がします。54年前の諫早大水害の時に生き残ったのも何か理由があるのでしょう。
2011年にお世話になった方々、今まで導いて頂いた方々すべてに感謝いたします。
来るべき年をみんなにとって素晴らしい年にしましょうね。

来年もよろしく
月並みですが、一年が過ぎるのは早いものです。
今年は特に様々なプロジェクトを色々な国や地域で実現してきたので、本当にあっという間に終わった感じです。
書きかけだったフランス滞在記の続きも、日本文化会館運営審議会終了後、次の日にはTGVに飛び乗ってアヴィニョンへと向かい、アヴィニョン大学で行われた博士論文審査会で審査委員を務める、というハードなものでした。ポンピドーセンターで一時研修されていた木下晴美さんがフランス語で書かれた論文は、美術館政策としての美術品貸出しの事例分析を行ったもので、具体的には2000年から07年までのポンピドーーセンターの活動を調査し、分析していますが、ナポレオン時代からのフランス政府の文化政策から紐解とくという壮大なもので、素晴らしいものでした。長崎県美術館創設時の私のコンセプト「呼吸する美術館」も分析してあったのはちょっと恥ずかしかったですが。。。
前夜はフランスの各大学から集まった審査員全員と私での晩餐会、公開面接後はフランスでも一番古い図書室の一つで最終投票を行うなどなど、思いで深いものになりました。
審査が無事終わると、またTGVに乗って、パリにもどり、旧友で、シラク大統領時の大統領特別補佐官、現シラク財団事務局長のヴァレリー・テラノヴァ女史と久しぶりに会って情報交換。彼女が国連保険機構と後進国のエイズ対策支援のために各国政府に働きかけている「シラク税」のことや、「ラ・ルーチェ展」のことなど、フランスの秋の名物ジビエ料理を食べながら、フランスや日本での新しいプロジェクトの打ち合わせをしました。
パリに戻ってからはホテルを変えて、マルタン・マルジェラデザインの「Maison des Champs‐Elysee」に泊まってみました。デザイナーズホテルはあまり好きではありませんでしたが、ここはとてもくつろげる良いホテルでした。
お正月は2日から中国に行きます。以前このブログでも書いた少林寺に、また招かれました。武術はともかく、禅と茶の湯からはなかなか離れられそうもありません。

アヴィニョンの街角

アヴィニョンの街角 夜

カフェで論文読んでます

審査委員会

Maison des Champs-Elysee

Maison des Champs-Elysee エントランス
12月20日から青山のH.A.Cギャラリーで好評だった9月に開催し、好評だった「描きたいことあります」展に続く「描きたいことありますⅡ-ウィンター・ステップス」展をオープンしました。
今回のアーチストは小曽川瑠那、宋知恩、中里善恵の3人で小曽川さんはローマの「ラ・ルーチェ」展にも参加してくれた気鋭のガラス作家ですが、あとの二人は今春東京芸大の日本画修復・保存研究科の修士課程を修了したばかりの新人です。新人と言いながらも、中里さんは終了作品で杜賞を受賞し、宋さんは韓国ですでに壁画修復の先頭に立っています。芸大で宮廻正明先生のもとで学ぶ2年間,彼女たちの仕事を見続けてきて、その才能に魅かれて、出品を依頼しました。宋さんは2点以上出品するのが初めて、というのに今回のために新作を8点も制作してくれました。前回の3人の新人作家たちの作品もほぼ完売でしたが、今回もすでに多くの作品が買い上げられていて、新しい才能を求める気運が東京でも盛り上がってきているのかなぁ、と喜んでいます。
僕が直接手掛ける展覧会としては久しぶりに小さなものですが、とても充実感を覚えています。ぜひご覧ください。
「描きたいことがありますⅡ-ウインター・ステップス-」展
会期: 2011年12月20日(火)~2012年1月13日(金)
11:00~18:00 *日曜・12/28~1/3は休館
場所: H.A.C. GALLERY
港区南青山2-11-15 セピア絵画館B1F TEL:03-5772-6225
http://www.hacgallery.com

小曽川瑠那 「陽のしずく」

宋知恩

中里善恵

会場風景