1986    Jun  Classic最終日、最終組スタート前の練習グリーンでのひとコマ


PF8P3355

倉本プロ(以下、倉本):今日は、風がかなり強いからアプローチやるぞ!


松吉キャディー(以下、松吉) :そうですね。ボールはいくつ必要ですか?

倉本 :そうだな。4~5個出して。

松吉 :分かりました。

プロゴルファーの特権なのですが、練習グリーンの脇からアプローチ練習が出来るのです。いつものようにアプローチ練習の準備をしていました。その日はトーナメント最終日ということもあり、ギャラリーはいつも以上にいっぱい!ロープの外から皆、目を皿のようにしてどんな風に倉本プロが打つのだろうと見ているところです。
倉本 :あのカップ狙うからそっちに行ってろ!


松吉 :はーい!

倉本プロが1球目をアプローチしようとしたところ・・・な、何とシャンク!!!

そこですかさずギャラリーから声が飛ぶ!

ギャラリーA : おい、倉本がシャンクしたぞ!へ~プロでもシャンクするんだな!

もちろん倉本プロが彼の2m先にいるギャラリーAの声が聞こえない訳はありません。
一瞬、倉本の顔が硬直したのですが、何もなかったかのような顔をして、2つ目のボールを打ったところ・・・またしてもシャンク!!!

ギャラリーA :おいおい、またシャンクだよ!!笑っちゃうね!プロのアプローチが2発連続でシャンクするのは生まれて初めて見たよ!!こっちも自信つくね!!

なんとその後、倉本プロは5発連続でシャンク!!

とそこでいったん練習の手を止めた倉本プロが・・・

倉本 :(大声で)いや~いいシャンクの練習になった。アマチュアじゃ~シャンクの練習は出来ないな~!

ギャラリーA :(少し顔が硬直したあとに感心するように)おい、すげ~よ~。シャンクの練習だって?さすがプロだね!!

そんなやり取りを見ていた私が不思議そうに倉本プロに、

松吉 :珍しいですね。シャンクの練習とは・・・。

そこですかさず倉本プロが少し声のトーンを落として、

倉本 :バカ!1発目は本当にシャンクしちゃったんだよ。だけど、あのままだったら一生言われそうだろ!だから2球目からわざとシャンクをして練習してた様に見せかけたんだよ!!

松吉 :さすがですね(笑)!!

倉本 :おれも実は最初シャンクが出てかなり焦ったんだよ(笑)!!